ゴミ屋敷の片付けを自力で行う場合、最も気をつけなければならないのが「安全」です。ゴミ屋敷の現場は、見た目以上に危険が多く潜んでいます。怪我をしたり、体調を崩したりしないためにも、事前の安全対策と作業中の注意が必須となります。まず、身を守るための「防護具」は必ず準備しましょう。ホコリ、カビ、雑菌、害虫の死骸などが空気中に大量に浮遊しているため、これらを吸い込まないように高性能なマスク(N95マスクや防じんマスクなど)を着用します。普通の不織布マスクでは十分な効果が得られない場合があります。目も保護する必要があります。ホコリやゴミの飛散から目を守るために、ゴーグルや保護メガネを着用しましょう。手や腕は、鋭利な物や汚物に触れる可能性があるため、丈夫なゴム手袋や軍手などを着用し、肌の露出を防ぎます。長袖・長ズボンの着用も、怪我の予防につながります。足元は、釘やガラス片などが落ちている可能性が高いため、底が厚く、踏み抜き防止機能のある安全靴などを履くことを強く推奨します。スニーカーなどでは簡単に怪我をします。作業中の安全対策としては、まず「換気」を十分に行うことです。窓を開けて新鮮な空気を取り込みましょう。ただし、悪臭が近隣に漏れ出さないよう配慮も必要です。足元は、ゴミの山に埋もれて見えにくいため、特に注意が必要です。一歩ずつ足元を確認しながら進み、滑ったりつまずいたりしないように注意しましょう。重い物を運ぶ際は無理をせず、適切な持ち方をするか、台車やキャリーカートなどを利用しましょう。一人で運べない場合は、家族や友人などに手伝ってもらうか、専門業者に依頼することを検討します。ゴミ屋敷の現場には、カビや病原菌が蔓延している可能性があります。作業中に汚物に触れたり、ホコリを吸い込んだりすることで、感染症にかかるリスクがあります。作業後は手洗いうがいを徹底し、可能であればシャワーを浴びて体を清潔に保ちましょう。作業中に体調が悪くなった場合は、我慢せずにすぐに作業を中止し、休憩を取るか、必要であれば医療機関を受診しましょう。熱中症対策として、こまめな水分補給も忘れずに行います。
ゴミ屋敷片付けで安全対策は必須